長男は足裏に感覚過敏があります。
始めて立ったのは1歳を過ぎてからなんですが、そのころの写真を見ているとずっとつま先立ち。

▲この状態でずっと立ってたので足の発育を大そう心配したものです。
当時通っていた保育園の先生の中に児童発達支援センター経験者がおり、これがなかなかの曲者だったんですよ。
嫌がる息子に”足裏を地面に慣れさせる”目的で足をぺたんと床につけるんです。なんと毎日。毎日ですよ?
その先生はドヤ顔で「おうちでもやってあげて。普通に立てるようになるから。」と。
重度知的障害有りの自閉症が身内にいるので、感覚過敏については多少なりとも対応知識があった私は、こんなことが児童発達支援センターで繰り返されていたと思うとぞっとしたのを覚えてます。
ましてや私自身も聴覚過敏持ち。
定型発達の人には到底理解できないかもしれませんが、異常レベルで不快感があることを毎日無理やりされるというのはもう言葉にならない苦痛以外の何ものでもないんですね。
同じ特性持ちの人が「黒板を爪で引っ掻いた音が響いている中、耳をふさいでいる手を無理やり剥がされるような感覚」と言っていたんですが、これ大袈裟でもなんでもないちょうどいい例えだと思います。
防衛を邪魔されるなんて、想像をしただけで吐きそうになりました。
その頃はこのドヤ先生と同じ園で働いていたので適当に返事をして、「嫌がることはなるべくやめてあげてほしい」とやわらかくお願いしてなんとか無茶なことはされなくなりましたが、なんせプライドばっかり高い先生だったので対応に苦労したもんです。
履けるようになるまで我が家では”感覚遊び”をして知らないうちに慣れる手法をとりました。
具体的には
- クッションをランダムに並べ、
飛び移って遊ぶ - いろんな材質のものを
橋に見立てて通る遊び
などです。
洗面器やバケツ、あとはオムツが入った袋なんかをよく使いました。
そんなこんなで靴を履くまでにかなりの根気を試され続け、始めて履けたのは保育園で行ったお散歩。
それまでは履かせようもんなら大暴れして泣き叫んでいたんですけど、ある日突然、外で歩きたい好奇心が勝ったことも後押しになったのか履くようになりました。
ただし靴を履いていてもつま先歩きだったのでコケるし、靴下を履かないサンダルなんかは絶対履きませんでしたけどね・・・
4歳の今は靴下を履けばサンダルOKになっています。
こういう小さな進歩が本人なりに経験値を積んで、毎回否定している大人からの提案ですら肌で覚えては、自分を守るための装備にしているんだなと感じる今日この頃です。
おもしろい絵本があるので
置いておきます。